うつ病で障害厚生年金2級(認定時3級)を受給できた30代男性のケース
相談者 | 30代男性 |
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傷病名 | うつ病 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
初回年金振込額(遡及3年分を含む) | 約200万円 |
相談時の状況
学生の頃より、人間関係などで悩むことが多く、留学した際には環境になじめず、カウンセリングを受けることもあった。
卒業後、日本で就職したが、転勤をきっかけに、環境になじめず、仕事が思うように進まなくなっていった。自分のせいで同僚に迷惑をかけているのではないかと悩み、人間関係にもストレスを感じるようになった。
段々と体調が悪くなり、言われたことを忘れてしまったり、微熱が出たりするようになり、遅刻や欠勤が増えていった。
その頃より心療内科に通い始め、同僚から悪口を言われており、不安を抑えるために処方された薬とアルコールを摂取してから出勤するようになってしまった。
休職しても症状が良くならず、退職することになり、家に引きこもるようになった。
うつ症状がひどい時は1週間以上も食事がとれず、入浴もしない状態であった。また、不安から大量のアルコールと薬を飲用し、酩酊状態になると周囲の人に暴言をはいたり、時には暴力をふるってしまうこともあった。
しかし、その際の記憶はなく、自分でもどうしていいか分からなかった。
薬やアルコール依存を断ち切るために通院するも、症状は良くならず仕事にも就ける状態ではない。
将来がとても不安だ。
依頼から請求までのサポート
相談者とお父様が相談にいらっしゃいました。
相談者はうつ病の状態もひどく、重度のアルコール依存症で、ひどい時は家庭内でも暴れたり、暴言をはくなど、ご家族も大変な苦労をされているようでした。
それでも、息子さんが何とか将来自立できるようにと、お父様も涙ながらに現状を語り、何とか障害年金を受給して、安心して治療を受けられるようになればと願っていらっしゃいました。
相談者は、私どもとの面談中も、突然感情が高ぶり、暴言を吐いたり、同じことを何度も話したり、こちらがお伝えしたこともすぐに忘れてしまうなど、コミュニケーションも取りにくい状態でした。したがって、医療機関とのやりとりなど、私どもで全面的に行いました。
状態としては、かなり悪かったので、医師に対して、診断書にも日常生活の状況などを私どもが説明し、現状を踏まえて記載してもらうようにお願いしました。
結果
障害厚生年金2級の受給が決定し、年額 約133万円の受給が決定しました。
また、2年半前の認定日では3級が認められ、その分遡っての請求147万円も認められました。
従いまして、認定日には3級、2年半後の請求時点では2級が認められることになりました。
相談者は障害年金を受給することで、経済的な不安がなく治療が受けられることを強く願っており、無事に受給決定がおりて、ホッとしたようでした。
また、長い間息子さんの病状に大変な思いをされていたお父様も、「自分が死んだときに、経済的にどうしたらいいか心配だったが、少しは安心できる。」とおっしゃっていました。
障害年金を受給しながら、治療に専念し、早い段階で社会復帰をしたいと、相談者の気持ちも前向きになっていき、私たちも本当にホッとしました。